コーヒー革命!驚きの「アナエロビックファーメンテーション」で味わう新体験
おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
コーヒー業界に新風を吹き込む
革新的な製法が
アナエロビックファーメンテーションです。
この手法は、
コーヒー豆の加工過程において酸素を極力遮断し、
嫌気性の環境下で発酵を行うことで、
これまでにない味わいと香りを生み出すのが特徴です。
本日は、
アナエロビックファーメンテーションの魅力に迫り、
その仕組みや種類、
さらには今後の可能性などを詳しく解説していきます。
アナエロビックファーメンテーションとは
アナエロビックファーメンテーションは、
密閉容器の中でコーヒー果実を発酵させる手法です。
酸素が極端に少ない環境下では、
通常の好気性発酵とは異なる酵母や細菌が活発に活動します。
その結果、
ユニークな風味が生まれるのです。
発酵の仕組み
アナエロビックファーメンテーションの
過程は以下のようになります。
- 収穫されたコーヒーチェリーを密閉容器に入れる
- 容器内の空気を窒素やCO2で置換し、酸素を追い出す
- 一定期間、嫌気性の環境下で発酵させる
- 発酵後、通常通り乾燥・脱穀・焙煎の工程を経る
酸素が乏しい環境では、
独特の酵母やバクテリアが活発になり、
通常の発酵とは異なる化学反応が起こります。
この過程で生まれる化合物が、
アナエロビックコーヒーの
特徴的な風味の要因となっています。
味わいの特徴
アナエロビックファーメンテーションで
生まれるコーヒーは、
強烈なフルーティさとワイン様の発酵香が
際立った特徴です。
バナナ、シナモン、赤ワインなど、
普段のコーヒーからは想像できないような
味わいが楽しめます。
一方で、
テイスト・香りともに非常に強烈なため、
好みが分かれるところです。
また、
アナエロビックコーヒーには、
まろやかでクリーミーな質感があり、
口当たりが心地よい点も魅力の一つです。
たっぷりと発酵感を味わえるのに、
苦みや渋みは抑えられているのが特徴的です。
アナエロビックファーメンテーションの種類
アナエロビックファーメンテーションには、
さまざまな手法が存在します。
生産者の意図や環境条件によって、
発酵時間や管理方法が変わってきます。
ここでは、
主な種類について紹介します。
ナチュラル・アナエロビック
最も一般的な手法で、
収穫されたチェリーをそのまま
密閉容器に入れて発酵させます。
果肉や外皮が残った状態で
発酵が進むため、
強烈なフルーティさと発酵香が楽しめます。
発酵時間は通常5~15日程度です。
チェリーの状態や糖度、
水分量などの条件により、
風味は大きく変化します。
優れた品質管理が不可欠で、
発酵が進みすぎて腐敗するリスクもあります。
ダブル・アナエロビック
名前の通り、
二度の発酵工程を経ることで、
より複雑で調和のとれた風味が生まれます。
最初に一般的なアナエロビック発酵を行った後、
パーチメントを取り除いて再度発酵を行います。
この過程を経ることで、
綺麗で上品な味わいに仕上がります。
ただし、
工程が煩雑で手間がかかることから、
生産コストが高くなる傾向にあります。
高級なスペシャルティコーヒーとしての
需要が期待されています。
カーボニック・マセレーション
ワイン製造の手法から着想を得た独特な発酵方法です。
密閉容器に二酸化炭素を充填し、
チェリーをCO2に長時間浸すことで発酵が進みます。
コントロールされた環境のおかげで、
安定した品質が実現できるのが利点です。
CO2に浸されたチェリーは、
独特の赤ワイン様の芳香と味わいが生まれます。
ナチュラル・アナエロビックに比べ、
より柔らかくクリーミーな質感が得られるのも特徴の一つです。
生産と流通の現状
アナエロビックファーメンテーションは、
専門知識と設備が必要なため、
一般的なコーヒー生産よりもコストがかかります。
密閉容器の管理が重要で、
発酵のコントロールが難しいことも課題の一つです。
そのため、
スペシャルティコーヒーとしての評価が高く、
主に先進的な生産者によって製造されています。
生産地と主要生産者
コスタリカやコロンビア、
エチオピアなどの主要生産国で、
アナエロビックファーメンテーションが
注目されています。
その中でも、
以下の生産者が先駆的な取り組みを行っています。
- コスタリカ – Las Lajas、Dota Estateなど
- コロンビア – Granja La Esperanza、Banexport社など
- エチオピア – Sasaro Estate、Flameseed Coffee Club
日本でも、
一部のスペシャルティコーヒーショップや
焙煎所でアナエロビックコーヒーを扱う動きがあります。
まだ一般的な流通には至っていませんが、
今後の普及が期待されています。
コスト面の課題
アナエロビックコーヒーの価格は、
一般的なスペシャルティコーヒーに比べて
割高となる傾向にあります。
その理由は以下の通りです。
- 密閉容器などの特殊設備が必要
- 発酵のコントロールが難しく、歩留まりが悪い
- 生産者に高度な技術と知識が求められる
ただし、
味わいの面白さと希少性から、
需要は高まっています。
今後さらなる技術革新と認知度向上により、
価格の適正化も期待されています。
今後の展望と可能性
アナエロビックファーメンテーションは、
コーヒー業界に新たな可能性を切り開く
魅力的な手法です。
さまざまな取り組みが行われており、
今後さらに進化が期待できます。
複雑な風味の追求
酵母やバクテリアの選別、
発酵温度や時間の調整、
二酸化炭素濃度の最適化など、
アナエロビック発酵の制御技術が
進歩しています。
これにより、
現在よりも更に複雑で
新鮮な風味の実現が可能になるでしょう。
また、
発酵工程そのものを
複雑化させる取り組みも試みられています。
異なる発酵方法を組み合わせたり、
複数回に分けて発酵を行うことで、
今までにない新しい風味の創出を目指しています。
発酵環境の自動化
発酵プロセスを
自動化する動きも出てきています。
発酵温度や時間、
二酸化炭素濃度などを、
AIやIoTによって最適化し、
ミスを防ぐことで
品質の向上と安定化を図ります。
また、
自動化によるコストダウンも期待できます。
世界的なコーヒーブランドも、
この分野に参入し始めています。
今後、
自動化された発酵設備が普及すれば、
アナエロビックコーヒーの生産量増加と
価格低下も見込めそうです。
環境に優しい発酵法への期待
アナエロビック発酵は
非常に環境に優しい手法だと評価されています。
発酵工程で排出される
二酸化炭素やメタンガスなどを、
外部に排出せず
リサイクルすることができるためです。
また、
水の消費量も少なく、
廃棄物の削減にも寄与します。
今後のコーヒー生産においては、
環境に配慮した持続可能な手法が
重視されていくはずです。
その観点から、
アナエロビックファーメンテーションへの期待は
非常に大きいと言えるでしょう。
まとめ
アナエロビックファーメンテーションは、
コーヒー業界の新たなトレンドを象徴する革新的な手法です。
通常では味わえない
濃厚な発酵香と芳醇な風味が最大の魅力で、
口に含むだけで一種の体験ができます。
技術面での課題はありますが、
さまざまな取り組みによって
アナエロビックコーヒーの可能性は
更に広がっていきそうです。
自動化やIoTの活用、
環境保全への配慮など、
先進的な視点から進化していくことでしょう。
今後も味わいの多様性を求めるニーズは高まり、
アナエロビックコーヒーへの注目度は
間違いなく高まっていくはずです。
発酵コーヒーの新時代が、
いよいよ幕を開けようとしています。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。