インドのコーヒー文化と魅力に酔いしれる!モンスーンの香りと歴史に彩られた世界
おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
コーヒーは世界中で愛される飲み物ですが、
インドのコーヒー文化は他国とは一線を画しています。
インドは世界有数のコーヒー生産国であり、
独自の歴史と伝統を持つコーヒー文化が根付いています。
本日は、
インドのコーヒーの魅力と特徴について、
詳しく見ていきましょう。
インドコーヒーの歴史
インドにコーヒーが伝わったのは17世紀と言われています。
当時、
イスラム教徒の巡礼者がメッカからコーヒーの種子を持ち帰り、
インド南部の山中で植えたことが始まりだったと伝えられています。
ババ・ブーダンギリの伝説
その巡礼者の名はババ・ブーダンと呼ばれ、
彼が種子を植えた場所はババ・ブーダンギリと名付けられました。
現在でも、
この地域にはカラディカン農園があり、
インドコーヒーの聖地とされています。
ババ・ブーダンギリの伝説は、
インドコーヒーの歴史的背景として、
海外のバイヤーからも高く評価されています。
カラディカン農園では、
虎やサルなどの野生動物が神聖視されており、
自然との共生が大切にされています。
美しい自然環境と歴史的な背景から、
この農園はまさに「世界で最も美しい農園の一つ」と言えるでしょう。
インドコーヒーの発展
18世紀以降、
コーヒー栽培は南インドを中心に広がりました。
19世紀には国内でコーヒーが広く普及し、
現在ではインド国内でも人気の高い飲み物となっています。
また、
1960年代からの品種改良により、
新しいアラビカ種のコーヒー豆も生み出されました。
代表的な新品種としては、
SL9やSL795があげられます。
これらの品種は「SL」という略称が付けられており、
スーパーマーケットでの人気が高くなっています。
このように、
インドのコーヒー文化は長い歴史を持ち、
常に新しい味わいが生み出されています。
インドコーヒーの特徴
インドのコーヒーには、
独特の風味と特徴があります。
一般的に、
インドコーヒーは苦味と酸味が控えめで、
スパイシーな香りが魅力的です。
モンスーンコーヒー
インドで最も有名なコーヒーのひとつが、
モンスーンコーヒーです。
これは、
モンスーンの季節風を利用して風味を引き出した
特別な製法で作られたコーヒーです。
長い歴史を持ち、
ヨーロッパを中心に人気があります。
モンスーンコーヒーは、
酸味と苦味がマイルドで、
独特の香ばしさが楽しめます。
黄金色に変化した姿からは
「幻のコーヒー」とも呼ばれています。
ナチュラルコーヒー
また、カラディカン農園で作られるナチュラルコーヒーも注目されています。このコーヒーには、ストロベリーのような甘さとベリー系の酸味、ワインを思わせる豊かな香りがあります。
ナチュラル製法は、収穫後の果実を一度乾燥させてから脱穀する手間のかかる方法です。しかし、その分コーヒーに凝縮された味わいが楽しめるのが魅力です。
インディアンコーヒー
一方、インド国内では伝統的な「インディアンコーヒー」の飲み方が一般的です。コーヒー液に砂糖やミルクを加えて泡立て、甘く仕上げるスタイルが人気があります。
インドのコーヒー文化には、このような独自の調理法や飲み方があり、様々な楽しみ方ができます。また、スパイスなどの香辛料を加えることも一般的で、コーヒーを健康飲料として活用する傾向にあります。
主要なコーヒー生産地域
インドのコーヒー生産は、
南部のカルナータカ州、
ケーララ州、タミル・ナードゥ州を中心に
行われています。
中でも、
カルナータカ州はインド最大のコーヒー生産地で、
年間約20万トンのコーヒー豆を生産しています。
カルナータカ州
カルナータカ州では、
標高の高い地域でアラビカ種のコーヒーが栽培されています。
この地域のコーヒーは、
酸味と苦味のバランスが良く、
芳醇な香りが特徴です。
また、
カルナータカ州には、
アラクバレーというオーガニック農法のコーヒー農園があります。
この農園では、
2007年に指定部族農業協同組合が結成され、
NGO団体の支援を受けながら品質向上に取り組んでいます。
世界最大規模のオーガニック農家団体となり、
国際オークションでも注目を集めています。
ケーララ州
一方、
ケーララ州のコーヒーは、
スパイシーな風味が特徴です。
この地域のコーヒーは、
カレー料理によく合うとされています。
ケーララ州には、
数多くのコーヒー農園が点在しており、
その中でも「クリシュナラージャゴールド」という銘柄が有名です。
この銘柄は、
ワインのようなフルーティーな香りと
上品な味わいが楽しめると評価が高いです。
タミル・ナードゥ州
南部のタミル・ナードゥ州でも、
コーヒーの栽培が盛んに行われています。
この地域では、
ロブスタ種のコーヒー豆が多く生産されています。
また、
タミル・ナードゥ州のコーヒーは、
酸味とコクのバランスが良く取れていることが特徴です。
代表的な銘柄には、
「ガネーシュヒルズ」があり、
チョコレートを思わせる甘みと香ばしさが魅力です。
日本への展開
近年、
インド産のコーヒーは日本市場への進出を目指しています。
インド発のコーヒーチェーン「Blue Tokai Coffee Japan」が
東京・六本木に初出店し、
高品質なシングルエステートコーヒーや日本限定ブレンドを提供しています。
「Blue Tokai Coffee Japan」の取り組み
同店では、
インドの7つの異なる農園で収穫されたコーヒー豆を、
浅煎りや深煎りで焙煎しています。
ドリップバッグやテイクアウト用のコーヒーとして提供されており、
コーヒー好きの間で人気を集めています。
また、
日本限定の3種類のブレンド豆も販売されており、
インド産コーヒーの魅力を広く伝えようとしています。
こうした取り組みを通じて、
インドコーヒーの認知度向上と日本市場への浸透が期待されています。
日本人の反応
インド産コーヒーの魅力に、
日本人からも注目が集まっています。
特にスパイシーな風味やフルーティーな香り、
酸味と苦味のバランスなどが好評のようです。
一方で、
インドコーヒーの歴史や文化的背景についても関心が高まっています。
ババ・ブーダンギリの伝説や、
自然との共生を重んじる農法など、
インド固有の価値観が高く評価されているのです。
まとめ
インドのコーヒーは、
長い歴史と豊かな文化に裏打ちされた魅力的な飲み物です。
モンスーンコーヒーやナチュラルコーヒーなど、
他国には見られない独自の製法やスタイルが発達しています。
また、
南部の主要生産地域では、
それぞれ個性的な風味のコーヒーが作られています。
近年、
インド産コーヒーの日本進出が進んでいます。
高品質な豆を使った本格的なコーヒーが提供されるようになり、
その味わいだけでなく、
歴史的背景や文化にも注目が集まっています。
今後、
インドのコーヒーがますます日本で愛されるようになることが期待されます。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。