おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
カリブ海に浮かぶ小さな島国であるドミニカ共和国は、
コーヒー愛好家の間で「第2のブルーマウンテン」とも呼ばれる名産地です。
標高の高い山岳地帯と温暖な気候風土が育む、
香り高く味わい深いコーヒーは世界的に高い評価を受けています。
本記事では、
ドミニカ共和国のコーヒー産業について、
生産地域、品種、製造方法、歴史、
特徴的な風味などの側面から掘り下げてご紹介します。
生産地域

ドミニカ共和国のコーヒー産地は、
国内の中央山岳地帯に広がる標高700m~1500mの高地に集中しています。
この地域は、
年間を通して温暖な気候に恵まれており、
コーヒー栽培に最適な環境を備えています。
バラオナ地区
南西部に位置するバラオナ地区は、
ドミニカ共和国で最も有名なコーヒー産地の一つです。
標高850m~1300mの高地で育つコーヒー豆は、
濃厚な味わいと豊かな香りが特徴的です。
この地域で生産されるティピカ種のコーヒー豆は、
フルーツやベリーを思わせる甘い風味と、
しっかりとしたボディを併せ持ち、
高品質なコーヒーとして定評があります。
バラオナ地区は、
肥沃な土壌と理想的な気候条件に恵まれています。
寒暖の差が大きく、
朝晩は冷え込むものの、
昼間は温かい日が続きます。
このような環境下で、
コーヒーの果実が完熟するまでゆっくりと時間をかけて育っていきます。
農家は、
伝統的な製造方法を守り、
丁寧な手作業によってコーヒー豆を生産しています。
シバオ地区
バルデシア地区
ネイバ地区
品種

ドミニカ共和国で主に栽培されているコーヒーの品種は、
アラビカ種を中心とするティピカ、カリビアンモカ、プリンセサなどです。
それぞれの品種が持つ個性的な風味が、
ドミニカ産コーヒーの魅力を形作っています。
ティピカ
ドミニカ共和国を代表する伝統的な品種がティピカです。
1700年代にアラビカ種のティピカが
この地に持ち込まれたのがコーヒー栽培の始まりでした。
ティピカは、
甘く濃厚な味わいとフルーティーな香りが特徴的で、
この品種を使ったコーヒーは世界中から高い評価を受けています。
ティピカは、
主にバラオナ地区で栽培されています。
この地域のコーヒー農家は、
代々受け継がれた伝統の製法を用いて、
手間暇を惜しまずにコーヒー豆を生産しています。
その結果、
品質の高いコーヒー豆が得られるのです。
カリビアンモカ
プリンセサ
製造方法

ドミニカ共和国のコーヒー製造では、
主にナチュラル製法が用いられています。
この伝統的な方法により、
豆本来の風味を最大限に引き出すことができます。
丁寧に手作業で行われるプロセスの一つひとつが、
高品質なコーヒーを生み出す秘訣となっています。
ナチュラル製法
ナチュラル製法とは、
コーヒーの果実を完全に乾燥させた後に、
外皮や果肉を取り除く製造方法です。
ドミニカ共和国では、
この手法が伝統的に用いられてきました。
まず、
樹上で完熟したチェリーを手摘みします。
そして、
40~45日間かけてゆっくりと日陰で乾燥させていきます。
この過程で、
果実の甘みがコーヒー豆に移り、
濃厚な味わいが生み出されます。
乾燥後、
機械で外皮と果肉を取り除き、
コーヒー豆が完成します。
手間と時間がかかるナチュラル製法は、
豆本来の風味を最大限に引き出す方法として重要視されています。
フルウォッシュ製法
ハニー製法
歴史と伝統

ドミニカ共和国のコーヒー産業には、
長い歴史と伝統が脈々と受け継がれています。
コーヒー栽培が始まった当初から、
品質重視の姿勢が貫かれており、
その精神は現在も脈々と受け継がれています。
コーヒー栽培の始まり
ドミニカ共和国のコーヒー栽培は、
1700年代にアラビカ種のティピカ品種が
持ち込まれたことから始まりました。
当時のフランス領西インド諸島からこの品種が伝わり、
島の肥沃な土地と
温暖な気候に恵まれた環境で栽培が行われるようになったのです。
コーヒー栽培当初から、
農家たちは品質重視の姿勢を貫いてきました。
丁寧な手作業による栽培と製造、
ナチュラル製法の採用など、
コーヒー豆の味わいを最大限に引き出すための努力が払われてきたのです。
この伝統的な製法と品質へのこだわりが、
現在のドミニカ産コーヒーの高い評価につながっています。
農家への支援活動
コーヒー文化の浸透
特徴的な風味

ドミニカ産コーヒーが国内外から高い評価を受けている理由のひとつが、
その特徴的な風味にあります。
フルーティーな香りと適度な酸味、
豊かな甘みが調和した味わいは、
他のコーヒー産地とは一線を画しています。
フルーティーな香り
ドミニカ産コーヒーの最大の特徴は、
果実を思わせるフルーティーな香りです。
ベリー系やレッドワイン、
グレープジュースといった様々な香りが感じられます。
この香りは、
ナチュラル製法によって引き出された、
コーヒー豆本来の風味なのです。
ナチュラル製法では、
長期間にわたって果実の甘みがゆっくりと豆に移っていきます。
完全に乾燥させた後に外皮と果肉を取り除くことで、
甘い香りが最大限に引き出されるのです。
コーヒー愛好家の間では、
この香りの良さからドミニカ産コーヒーが高く評価されています。
適度な酸味
豊かな甘み
まとめ
ドミニカ共和国は、
カリブ海に浮かぶ小さな島国ながら、
世界的に高い評価を受ける優れたコーヒー生産国です。
この国で生まれるコーヒーには、
フルーティーな香り、
適度な酸味、豊かな甘みが調和した、
個性的な味わいがあります。
品質重視の伝統を守り続ける農家の姿勢と、
理想的な気候風土が、
素晴らしいコーヒー豆を生み出しているのです。
バラオナ、シバオ、バルデシア、
ネイバなどの主要産地で栽培されるティピカやカリビアンモカ、
プリンセサなどの品種は、
それぞれ特徴ある風味を持っています。
ナチュラル製法による丁寧な製造過程を経て、
個性豊かな味わいが生み出されているのです。
また、
コーヒー栽培の長い歴史の中で培われた伝統と文化も、
ドミニカ産コーヒーの魅力を一層引き立てています。
コーヒー愛好家の間で「第2のブルーマウンテン」とも評される、
ドミニカ産コーヒーの奥深い味わいをぜひご堪能ください。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。