おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
コーヒー好きの間で、
近年注目を集めているホンジュラスコーヒー。
中央アメリカの内陸国ホンジュラスは、
マヤ文明の地でもあり、
豊かな自然に恵まれた国です。
この国で生産されるコーヒー豆は、
多様な風味と高品質が魅力的で、
世界中のコーヒー通から高い評価を受けています。
本記事では、
ホンジュラスコーヒーの特徴や魅力、
生産地域の違いなどを詳しく解説していきます。
ホンジュラスコーヒーの特徴

ホンジュラスコーヒーは、
アラビカ種の豆を使用しており、
爽やかな香りと上品な味わいが特徴です。
生産地域によって風味は異なりますが、
一般的には甘みとフルーティーな味わいが際立っています。
また、
適度な酸味とコクのバランスも魅力的です。
主な品種とその特徴
ホンジュラスで栽培されている主な品種には、
以下のようなものがあります。
- ブルボン種 – 優雅な香り、ナッツのような味わい
- カトゥアイ種 – 甘みと爽やかな酸味のバランス
- カトゥーラ種 – フルーティーな風味、ジューシーな味わい
- ティピカ種 – 濃厚な甘さと複雑なボディ
これらの品種はそれぞれ個性的な風味を持ち、
ブレンドされることで豊かな味わいが生み出されます。
焙煎の程度によっても風味は大きく変化するため、
用途に合わせた焙煎度を選ぶことが重要です。
コーヒー生産の歴史と発展
ホンジュラスにコーヒー豆が持ち込まれたのは1821年のことです。
以来、
コーヒー産業は発展を遂げましたが、
品質管理の不備などから、
長らくブレンド用の商業用コーヒーの生産にとどまっていました。
しかし、
2000年代に入ってからインフラ整備が進み、
栽培環境が改善されたことで高品質なコーヒー豆の生産が可能になりました。
2004年には国際的な品評会「Cup of Excellence」がホンジュラスで開催されるようになり、
優れた品質のホンジュラスコーヒーが世界的に評価されるようになりました。
近年では、
日本でも高級スーパーやコーヒー専門店で取り扱われるようになり、
人気が高まっています。
主要生産地域とその特徴

ホンジュラスには、
気候や土壌の違いによって様々な個性的な味わいのコーヒー生産地域が存在します。
代表的な生産地とその特徴を紹介します。
モンテシージョス地区
標高1,000〜1,600mの高地で栽培されるコーヒー豆は、
シトラス系の爽やかな酸味が特徴です。
ジューシーな味わいながらも軽やかな飲み口が魅力的で、
カップ・オブ・エクセレンスに入賞する農園も多数あります。
有名な農園としては、
「ラ・パズ」や「エル・プエルト」などがあり、
高評価を受けています。
モンテシージョス地区のコーヒーは、
軽めの酸味と上品な風味が人気の理由です。
コパン地区
コパンは、
マヤ文明の遺跡が残る地域でもあり、
コーヒー豆の生産にも適した気候と土壌に恵まれています。
この地区のコーヒーは、
ココアのようなリッチな甘味とコクが特徴です。
酸味も控えめで、
重厚な味わいが楽しめます。
主要銘柄には「コパン・アンティグア」や「コパン・サン・セバスチャン」などがあり、
いずれも品質が高く評価されています。
深煎りにすると、
より甘みとコクが際立つのが魅力です。
アガルタ地区
アガルタは、
トロピカルフルーツのような独特の甘い風味が特徴のコーヒー豆の産地です。
珍しい風味が人気を呼び、
コーヒー通に高く評価されています。
豆自体の外観も薄緑色で肉厚な形状が目を引きます。
パイナップルやマンゴーを思わせる
甘みと爽やかな酸味のバランスが魅力的で、
中深煎りが一般的です。
「カリプソ」や「パルマ」などが有名な銘柄です。
ホンジュラスコーヒーの特徴的な認証制度

ホンジュラスでは、
コーヒー豆の品質を保証するための認証制度が確立されています。
生産者や製造業者の責任が明確化され、
トレーサビリティも確保されています。
SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)認証
SHGは、
標高1,500m以上の高地で栽培された高品質なコーヒー豆にのみ与えられる認証です。
冷涼な気候と理想的な土壌条件のおかげで、
優れた味わいと品質を備えています。
SHGコーヒーは柑橘系の香りが特徴的で、
酸味とコクのバランスが絶妙です。
中深煎りにすると、
さらにリッチな風味が楽しめます。
高品質なホンジュラスコーヒーを求める人には特におすすめの認証制度です。
HG(ハイ・グロウン)認証
HGは、
標高1,000m以上の高地で栽培された良質なコーヒー豆に付与される認証です。
温暖な気候と適度な雨量により、
バランスの良い味わいが生み出されています。
HGコーヒーは、酸味とコクが丁度良く調和した味わいが特徴です。
中煎りがおすすめで、
フルーティーな香りと上品な甘みが楽しめます。
価格もSHGに比べて手頃なのが魅力です。
その他の認証制度
ホンジュラスには、
SHGやHG以外にも以下のような認証制度があります。
認証名 | 内容 |
---|---|
CS (Central Standard) | 中央高地で栽培された一般的な品質のコーヒー豆 |
RA (Rainforest Alliance) | 環境に配慮した持続可能な農法で生産されたコーヒー豆 |
FT (Fair Trade) | 公正な取引条件の下で生産されたコーヒー豆 |
これらの認証は、
生産地や生産方法、
倫理的配慮などに基づいて付与されており、
様々な基準を満たしたコーヒー豆であることを示しています。
おすすめのホンジュラスコーヒーとその楽しみ方

高品質なホンジュラスコーヒーは、
日本国内でも様々な形で販売されています。
おすすめの銘柄や楽しみ方をご紹介します。
人気のホンジュラスコーヒー銘柄
ホンジュラスコーヒーの中でも、
特に人気の高い銘柄をいくつかご紹介します。
- カルディ「ホンジュラス エル・プエルト」(モンテシージョス地区産) – 甘い香りと爽やかな酸味のバランスが魅力
- 藤田珈琲「ホンジュラス コパン」(コパン地区産) – ココアのような甘味とコクが特徴的
- 加藤珈琲店「ホンジュラス アガルタ」(アガルタ地区産) – トロピカルフルーツの風味が楽しめる珍しい一品
- ヒルス「ホンジュラス SHG」(高地産) – 柑橘系の香りと上品な味わいが魅力
これらの銘柄は、
それぞれ産地の個性が存分に表れた味わいを楽しめます。
業務用卸のコーヒー豆を扱うお店では、
さらに多彩な銘柄を見つけられるかもしれません。
ホンジュラスコーヒーの楽しみ方
ホンジュラスコーヒーは、
焙煎度合いによって味わいが大きく変化するのが特徴です。
中浅煎りでは酸味とフルーティーな香りが、
中深煎りではコクと甘みが引き立ちます。
個性的な風味を最大限に楽しむには、
豆の特性に合わせた適切な焙煎度を選ぶことが重要です。
ホットでの抽出がおすすめですが、
アイスコーヒーやフレーバーコーヒーなど、
さまざまな楽しみ方があります。
ホンジュラスコーヒーの魅力を存分に味わいながら、
お気に入りの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ホンジュラスコーヒーは、
近年の品質向上とブランディングの取り組みにより、
世界中のコーヒー愛好家から高い評価を受けるようになりました。
生産地域による風味の違いや、
豊富な品種の個性、厳しい品質管理基準など、
さまざまな魅力に溢れています。
国内でも徐々に知名度が上がり、
人気のコーヒースポットで取り扱われるようになってきました。
まだあまり知られていない隠れた名品かもしれません。
ホンジュラスコーヒーの魅力を実際に味わってみて、
新たな発見があるかもしれません。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。