小国ブルンジから生まれたフルーティな逸品 – 複雑で魅惑的なコーヒーの世界
おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
ブルンジは中央アフリカの小国ですが、
コーヒー愛好家の間では
高品質なスペシャルティコーヒーの産地として注目されています。
豊富な降雨量と火山性の肥沃な土壌、
そして標高の高い環境が
ブルンジのコーヒー栽培に恵まれた条件を提供しています。
本日は、
ブルンジ産コーヒーの魅力的な特徴と、
その背景にあるストーリーをご紹介します。
ブルンジコーヒーの特徴
ブルンジのコーヒーは、
その味わいの深みと複雑さで知られています。
甘さと酸味のバランスが良く、
ベリーやフローラルなどの豊かな風味を楽しめます。
味わいの特徴
ブルンジコーヒーの代表的な味わいの特徴は以下の通りです。
- 甘さ: ★★★☆☆
- 酸味: ★★★★☆
- 苦味: ☆☆☆☆☆
- コク: ★★★☆☆
- 香り: ★★★★☆
口に含むと、
ジューシーでありながら重みのある酸味が感じられます。
グレープフルーツのような存在感のある味わいが特徴的です。
飲み終わった後には、
クリアでフルーティーな香りの余韻が楽しめます。
品種と製法
ブルンジで主に栽培されている品種は、
ブルボン種、ミビリジ種、ジャクソン種などです。
これらはリベリカ種とアラビカ種の自然交配から生まれた個性的な品種で、
独特の風味を持っています。
製法としては、
フリーウォッシュド、ナチュラル、
アナエロビックナチュラルなどの多様な方法が用いられています。
ナチュラルプロセスによるブルンジコーヒーは、
熟したバナナやトロピカルフルーツのような豊かな果実味が特徴的です。
一方、
ウォッシュドプロセスのものは、
青リンゴやブラッドオレンジのような瑞々しい風味が印象的で、
明るい酸味と甘みのバランスが良いのが魅力です。
ブルンジのコーヒー生産地域
ブルンジの主要なコーヒー生産地域は、
カルシ県、カヤンザ県、ンゴジ県などです。
特に注目されている産地を紹介しましょう。
カヤンザ県
カヤンザ県は、
ブルンジを代表する優れた生産地域です。
県内のブシンデウォッシングステーションでは、
安定して高品質なコーヒーが生産されています。
標高1,500~1,800mの丘陵地帯に広がる農園で、
ブルボン種などの品種が栽培されています。
カヤンザ県産のコーヒーは、
明るい酸味とチョコレートのような甘みが特徴的です。
フローラルで上品な香りも魅力的で、
コーヒー愛好家から高い評価を受けています。
ムインガ県
ムインガ県も、
高品質なコーヒー生産地として知られています。
ニャギシルウォッシングステーションやカランボウォッシングステーションなどが有名で、
多様な製法のコーヒーが生産されています。
ムインガ県産のコーヒーは、
深みのあるチョコレート風味と爽やかな酸味のバランスが良いのが特徴です。
ナチュラルプロセスのものは、
熟した果実のような風味が楽しめます。
ブルンジコーヒーの歴史と支援プロジェクト
ブルンジは、
小国ながらもコーヒー生産国としての歴史があります。
近年、
国際機関による支援プロジェクトが行われ、
ブルンジコーヒーの品質向上と知名度向上が図られています。
国連グルメコーヒー開発プロジェクト
1997年から2000年にかけて実施された
「国連(ITC)グルメコーヒー開発可能プロジェクト」により、
ブルンジコーヒーが世界に知られるようになりました。
このプロジェクトによって、
ブルンジのコーヒー生産が支援され、
品質の向上が図られました。
しかしながら、
プロジェクト終了後は十分な支援が得られず、
隣国ルワンダに比べて遅れをとっていました。
ブルンジコーヒーの魅力は日本人の嗜好にも合うと言われていますが、
知名度は低い状況が続いていました。
現地パートナーによる支援
近年、
現地のパートナー企業がドライミルやウォッシングステーションを建設し、
約1,000名の農家と協働しながらコーヒー生産を支援しています。
適切な管理と労働環境のもと、
高品質なコーヒー豆が生産されるようになりました。
このような取り組みにより、
ブルンジコーヒーのクオリティが飛躍的に向上しています。
生産者も、
ハニープロセスや特殊精製など、
新しい製法に挑戦し続けています。
ブルンジコーヒーの魅力
ブルンジコーヒーには、
他のコーヒー産地とは異なる独自の魅力があります。
その特徴的な風味と、
生産者の努力に注目しましょう。
フルーティで複雑な味わい
ブルンジコーヒーの最大の魅力は、
その複雑でフルーティな味わいにあります。
酸味と甘みのバランスが良く、
ベリーやフローラル、
熟した果実のような風味が楽しめます。
単に飲むだけでなく、
ドライフルーツやフルーツ系のスイーツとの相性も良いでしょう。
また、
製法によって味わいの個性が異なります。
ウォッシュドプロセスのものは爽やかな風味が、
ナチュラルプロセスのものは濃厚な果実味が特徴的です。
様々な製法のコーヒーを試してみるのも面白いでしょう。
生産者の努力と持続可能性
ブルンジの生産者は、
サスティナブルな取り組みを行いながら、
常に新しい挑戦を続けています。
適切な管理と労働環境のもと、
高品質なコーヒー豆を生産することに取り組んでいます。
このような生産者の努力は、
ブルンジコーヒーの魅力をさらに高めています。
コーヒー愛好家は、
美味しいコーヒーを楽しむだけでなく、
その背景にある物語にも触れることができるのです。
まとめ
ブルンジは小国ながらも、
高品質なスペシャルティコーヒーの産地として注目されています。
甘酸っぱい複雑な風味、
フルーティで上品な香り、
そして生産者の努力に支えられた魅力的なコーヒーが生み出されています。
国際機関や現地パートナーの支援により、
ブルンジコーヒーの品質は年々向上しています。
今後さらに知名度が高まれば、
世界のコーヒー文化をさらに豊かにする可能性を秘めた産地になるでしょう。
ぜひ、
ブルンジコーヒーの魅力を味わってみてください。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。