モカマタリ ~”ワイン・オブ・アラビア”と呼ばれた伝説のコーヒー~
おはこんにちばんわ
長野県白馬村の小さな珈琲屋ガクです。
はじめに
コーヒー愛好家の間で、
モカマタリはまさに伝説的な存在です。
その独特の風味と香りは、
世界中のコーヒー通を魅了してきました。
本日は、
このユニークなコーヒー豆について、
その歴史、製造方法、
そして味わいの特徴を詳しく探っていきます。
モカマタリの歴史
モカマタリは、
その名の通り、
イエメンのモカ地方で栽培されているコーヒー豆です。
この地域は、
コーヒーの発祥の地として知られており、
モカマタリはその原種に近い品種と言われています。
イエメンのコーヒー文化
イエメンは、
古くからコーヒーの生産地として有名でした。
15世紀頃には、
モカ港からヨーロッパ各地へコーヒー豆が輸出されるようになり、
コーヒー文化が広まりました。
当時、
モカマタリはその上質な味わいから
「ワイン・オブ・アラビア」と称されていたそうです。
現在でも、
イエメンではコーヒーが重要な産業となっています。
しかし、
内戦の影響で生産量は減少傾向にあり、
貴重なモカマタリを手に入れることが難しくなってきています。
モカマタリの特徴
モカマタリは、
標高1,900〜2,100mの高地で栽培されています。
この環境が、
モカマタリの独特の味わいを生み出しているのです。
雨が多く霧が発生する気候は、
コーヒー豆に野性味のある香りと甘酸っぱい味わいをもたらします。
また、
イエメンでは伝統的な非水洗式の精選方法が用いられています。
コーヒーの実がついたまま乾燥するため、
フルーティーな香りが豆に移ります。
さらに、
石臼で脱穀される過程で豆が割れたり欠けたりすることもあり、
独特のテクスチャーが生まれるのです。
モカマタリの味わい
モカマタリは、
その濃厚な甘味と香り、
そして酸味が特徴的です。
苦味は控えめで、
コーヒーの旨味を十分に感じられる香り豊かな味わいが魅力です。
香りの特徴
モカマタリの香りは、
フルーティーで甘い香りが際立っています。
ブラックチェリーやブラックティー、
ミルクチョコレートのような香りが感じられます。
この香りは、
非水洗式の精選方法によって生み出されるものです。
また、
深煎りにすることで、
カラメルのような甘い香りも楽しめます。
この香りは、
モカマタリの甘みと相まって、
濃厚な味わいを演出します。
味わいの特徴
モカマタリの味わいは、
甘みと酸味のバランスが絶妙です。
果実のような甘さと酸味が口に広がり、
後味にはカラメルのような苦味が残ります。
この味わいは、
コーヒーの旨味を十分に堪能できる逸品です。
さらに、
モカマタリにはとろみのある口当たりも特徴的です。
これは、
豆が割れたり欠けたりしているため、
抽出時に豆の内部成分がより溶け出すことによるものです。
抽出方法の違い
モカマタリの味わいは、
抽出方法によっても変化します。
ペーパーフィルターやフレンチプレスで淹れると、
香りが立ち上がり、
甘さを感じやすくなります。
一方、
アイスコーヒーにすると、
ブラックの時の65%程度のお湯で淹れることがおすすめです。
ミルクとの相性も良く、
濃めに入れすぎないことが重要です。
ミルクの甘さとモカマタリの酸味が絶妙に調和して、
味わい深い一杯を楽しめます。
まとめ
モカマタリは、
イエメンの伝統的なコーヒー製造方法によって生み出された、
まさに特別な存在です。
その独特の香りと味わいは、
コーヒー愛好家を魅了し続けています。
希少性も高く、
手に入れることが難しくなってきましたが、
一度は味わってみる価値のあるコーヒーです。
本日は、
モカマタリの歴史、製造方法、
そして味わいの特徴について詳しく探ってきました。
皆さんもぜひ、
この伝説的なコーヒーを味わって、その魅力を体感してみてください。
「一期一杯」を大切に
「スペシャルティコーヒー」をご存知ですか。
スペシャルティコーヒーは、
気候・地理的条件や品種などから生まれる際立った風味特性を持ち合わせた珈琲です。
その理念は
“From seed to cup” =“一粒の種から一杯のカップまで”
の総ての段階において一貫した品質管理が徹底していることが必要とされています。
最後に私たち
HAKUBA COFFEE STANDでは、
茶道の「一期一会の精神」から
一つ一つの出会いを大切に、
二度と同じ時に戻ることはできないのだからその一杯一杯に心を尽くす、
と云う考えを基に丁寧に自家焙煎をして珈琲を長野県白馬村から提供しています。
『元コーヒー苦手』な珈琲屋ガクでした。
最後まで
ありがとうございます。